私が一番長く愛読している雑誌は「鉄道模型趣味」で、1973年から一冊も欠かさずに購入しています。
「
KATOクハ381の顔を検証してみた」で、久しぶりに1975年4月号の「鉄道模型趣味」をひっぱり出してきましたので、あらためて中を懐かしんで読んでいました。
そこで気づいたのが鉄道模型の価格です。
ちょうど関水金属の高田馬場ショールームがオープンし、キハ82系が発売された頃です。
当時のキハ82系の価格は、キハ82が2,000円、キハ80とキロ80が1,200円、動力者のキシ80が3,500円です。
四谷の「みどりや」さんの広告で、見てみると・・・
◆D51
関水金属製(N):5,500円
天賞堂製:15,500円(完成品)
カツミ製:20,000円(完成品)
◆C62
関水金属製(N):5,000円
カツミ製:13,800円(完成品)
◆C58
トビー製:33,200円(完成品)
宮沢模型製:9,900円(完成品)
◆EF65
関水金属製(N):3,500円
カツミ製:14,000円(完成品)
Nゲージの価格は、関水金属(KATO)のC62の場合、当時5,000円が現在は改良されて11,000円くらい、EF65の場合、当時3,500円が現在は改良されて6,500円くらいです。キハ80の場合、当時1,200円が現在改良されて1,400円。35年経って機関車はだいたい倍、キハ82系以降の車両は少しのアップくらいと考えれば良いでしょう。
また、KATOの場合は、当時と同じ製品は価格据置という信じられないことを実現してくれています。オハ31の800円、コキ10000の500円などですね。工業製品が、35年以上も価格が同じというのは驚きです。
さて、HO(16番というのが正しいのかな?)の場合は、販売中のもので適切な比較対象がないので難しいのですが、天賞堂のC62は現在80,000円くらい。カツミの編成モノ中間車Mなしで35,000円(当時は5,000円くらい)、M付で45,000円くらいでしょう。低めにみても1975年の5倍以上の価格となっています。
NとHOの価格差を見ますと、1975年はHOはNの3倍から4倍の価格、現在は、HOはNの8倍から10倍の価格という感じでしょうか。編成モノだと、エンドウの151系10輌で550,000円くらいに対し、KATOの10輌編成セットだと20,000円前後で購入可能ですので、HOはNの20倍以上にもなります。
ブラス(真鍮)製のような人手がかかる製品と、プラ製の大量生産に向く製品とで差が大きいとは思いますが、35年前にくらべるとHOブラス製品は、より高嶺の花になってしまっていますね。(その穴埋めとして、HOもプラ製品が充実してきてはいますが)
1975年の「鉄道模型趣味」をみていたら、あらためてそんなことを考えてしまいました。
「安価に気楽に誰でも楽しめる」、Nゲージはそんな立ち位置を外さぬように、これからもメーカーに頑張ってほしいと思いますね。
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